事業計画
KCVBとは
[基本方針]
令和2年から令和5年にかけてのコロナ禍の反動で、令和6年度には人の動きが急速に回復した。円安の影響も加わり、訪日観光客数・消費額の著しい伸びによって観光は我が国の基幹産業に成長した。加えて令和6年1月の能登半島地震や豪雨災害からの復興を援けるなど、地域振興、地方創生の切り札としても観光への期待が高まっている。
一方、オーバーツーリズムが日本全体の課題となり、飲食・宿泊・交通事業等における担い手不足も深刻化した。
京都においては、文化庁の京都移転を機に、文化を基軸とした都市経営及び我が国文化振興への貢献が期待される中、2025大阪・関西万博の開催効果を高めるためオール京都の取組が進展している。
こうした情勢の下、当財団は設立の趣旨を踏まえ、京都の現状及び社会の潮流に鑑み、国、京都府、京都市、関係団体との連携の下、文化・景観・学術・自然など京都の魅力を活かしたMICEの誘致・開催支援や文化振興に取組む。これにより観光・経済活性化・文化振興の好循環を加速させ、京都及び我が国の持続的発展に寄与していく。
また「財団法人平安建都千二百年記念協会」の後継組織として、建都1200年の主要な記念事業として建設された「京都迎賓館」が開館20周年を迎えるにあたり、建都1300年までの中間年である1250年を目指して中長期的な視野の下、関係団体との協議を進めたい。
このため今年度においては、次世代への継承に重点を置いた「1 古典の日推進事業の展開」基本的な調査に基づき新たな展開を図る「2 MICE誘致・国際観光を通じた京都経済への貢献」 京都の持続的発展に資する「3 文化・観光・経済の好循環促進」、中長期的な視野に立った「4 関係団体との連携推進・組織強化」の4点に重点的に取り組むこととする。
「源氏物語」に代表される平安・王朝文化から室町時代を経て、江戸時代に展開、発展を遂げた文化都 市・京都に焦点を当て、大河ドラマとの関連や来年度の寛永行幸400年を契機として、古典の日の全国展開及び次世代への継承に向けた取組を強化する。 古典の日フォーラムにおいては、放映中のNHK大河ドラマなどメディアの力を活用し江戸期の文化に展開し、古典の普及を推進する。令和4年度から続けてきた文化庁との共催及び国民文化祭開催県との連携を継続し、全国への「古典の日」普及に努める。 また、古典の日朗読コンテストや街かど古典カフェなどにおいては、とりわけ若い世代への古典の継承のため、中学校、高等学校、大学などの教育機関や寛永行幸400年行事と連携した新たな発展を促す取組に力を入れる。 さらに「古典の日文化基金賞」は、令和4年度から若者を対象とした「古典の日文化基金未来賞」を創設し、古典を次世代につなぐ役割を強めてきたが、今年度をもって従来の顕彰を終え、令和8年度からは未来賞に特化した賞とする。
「グローバルMICE都市京都」として我が国のMICE誘致を牽引すると共に「京都観光振興計画2025」に掲げられた施策の遂行を図る。併せて、国立京都国際会館に相応しい国際会議を誘致し、新京都戦略の目標実現に貢献する。 MICE参加者は滞在期間が長く消費額が高いことに加え、伝統文化への理解が深くリピーターとなり易い。開催時期や行先の調整による分散化への寄与、市民講座の開催など市民への還元も可能であり、質の高い観光として益々重要性が増している。また、近年はMICE主催者が環境や人権などへの配慮を重視する傾向が顕著である。このため、京都府・京都市と連携した支援策の効果的活用、その基礎となる調査を行い、MICE都市京都のブランド向上に資する戦略的な誘致に向け、関係者と協議・協力体制を強める。 また、引き続き、ICCA(国際会議協会)への積極的な参加や、大学、学術団体等への働きかけ、開催情報の収集に努め、提案力を高めると共に、海外商談会についても国立京都国際会館はじめ関係者との連携による誘致活動、プロモーション活動に注力する。 さらに、2025大阪・関西万博開催を機に昨年度から開始したテックツアーの成果も踏まえ、海外からの企業ミーティング、インセンティブツアー誘致や受け入れ環境整備の拡充に取り組む。併せてSTSフォーラム及びスマートシティエキスポといった継続的な取組を充実させ「けいはんな万博」を通じた関西文化学術研究都市への誘致促進に協力し京都経済への一層の貢献を図る。
当財団ではこれまでから、文化と観光双方を推進する法人として、寺社や伝統的建築物など文化財を活用した「ユニークベニュー」の取組を進めるとともに、迎賓館支援、国際会議やイベントにおける伝統芸能鑑賞、記念品への伝統工芸品の活用、質の高い通訳サービスによって、訪問者の伝統文化への理解を深めてきた。 文化庁の京都移転や能登半島地震を契機に、全国の文化継承、振興支援に貢献する機運が高まる中、観光の活力を地域経済の活性化につなげ、更には地域の歴史、伝統文化、自然景観等に還元し好循環を生む取組が一層重要なものとなっている。 このため、京都府内で開催されるMICE誘致や開催支援にあたっては、こうした観点をより一層重視し、とりわけ京都において定期的に開催される国際会議には重点的な支援を行うなど、効果的な運用に努める。 併せて、国際文化観光都市としての持続可能性を高めるため、MICE開催を機に主催者・参加者等に対し、京都の伝統芸能、文化財、環境や自然等を持続的に守り続けることの重要性を訴える「京都MICE基金」について、一層の積み上げに努める。
「大阪・関西万博きょうと推進委員会」の共同代表として、2025大阪・関西万博の開催効果を高めるため、万博を契機とした京都への企業視察やMICE誘致・対応に努め、広く関係団体と協力して京都経済の活性化、地域振興に貢献していく。また、そのつながりを活かし、今後ともオール京都の取組に積極的に協力していく。 文化と観光の融合を図るため、京都府観光連盟・京都市観光協会との連携を深め、四季彩京都の共同発行や文化財の活用、古典の日事業における協力など、観光を切り口に広く文化への関心を高めていく。 引き続きホームページにおける情報提供の充実やビューロー通信等により当財団の取組を発信して認知度を高める。併せて宣伝ツールやウェブサイトの充実を行い、誘致サポートプログラムや各種サービスの活用を促す。 賛助会員に対しては、引き続き「会員の集い」を開催し、会員相互の交流を深め、情報交流を促し、相互の事業発展に資するよう、より効果的な運営に努める他、京都市観光協会とともに発行するニュースレターにより文化交流発信及びMICE・インバウンド推進に関連する適時適切な情報の提供、斡旋、紹介に努め会員満足度の向上を図る。 以上4点の重点を掲げたが、MICE誘致による京都の活性化と伝統文化の持続的発展を目指すオール京都の公益財団法人としての使命を再確認し、社会経済情勢を鑑みながら、関係団体との緊密な連携の下、以下のように各分野の事業に取り組む。
[文化交流発信事業(文化:公益目的事業)]
(1)古典の日普及啓発事業
- 「古典の日フォーラム2025」
- 第17回古典の日朗読コンテスト
- 第5回「古典の日文化基金賞」授賞式
- 街かど古典カフェ
(2)情報発信・広報活動・関係団体との連携等
- 他団体等との連携の推進
- 古典の日絵巻第十四巻
- ポッドキャスト「山本淳子の源氏物語解説 朗読とともに」
(1)外国賓客のもてなし
(2)参観支援・啓発関連
- 文化発信事業
- 一般公開の支援
(3)文化振興に資する発信事業
[国際観光コンベンション事業(国際:公益目的事業)]
(1)MICE関連情報の調査・収集・啓発
- 業界情報収集強化
- 大学・学術団体・学会へのコンベンション情報収集・啓発活動の強化
- 統計調査・発行
- MICE振興に関わる課題解決策の推進
- 「京都スマートシティエキスポ」への事業協力等を含めた関西文化学術研究都市推進への参画
(2)プロモーション事業
- 内外ネットワーク(情報収集力)の強化
- 政府関連特定会議等の積極的な誘致
- 海外プロモーション活動
- 国内プロモーション活動
- MICE主催者等の京都視察受入れ
- 「大規模国際コンベンション誘致支援助成金」の活用(京都市)
(3)開催支援事業
- 政府関連特定会議等の京都開催の運営協力
- MICE開催支援に係る京都市の助成制度活用
- 京都市「京都らしいMICE開催支援補助制度」の活用
- サステナブルなMICEの促進
- テクニカルビジットの受け入れ環境整備
- 京都府「京都府MICE開催支援助成制度」活用
- 「京都MICE基金」の運用
- ユニークベニューの活用支援
- 各種開催支援サービス制度の運用及び拡充
(4)MICEに関する広報宣伝事業
(1)宇治茶プレミアムブランド化事業
(2)府市及び各地域DMOとの連携によるインバウンド・海外販路拡大 プロモーションの実施
(3)大阪・関西万博に対する取組
[情報発信・連携事業(公益目的事業)]
(1)賛助会員等への支援強化
(2)文化庁との連携に関するオール京都の取組
(3)大阪・関西万博に向けたオール京都の取組
(4)その他の取組
「時代祭」での横断幕参加や、「京都花灯路」「京の七夕」への主催者団体としての参画など
[共益・収益事業]
(1)新規勧誘の促進
(2)会員に対する働きかけ
(3)会員の集いの開催
[財務状況]